正官・偏官が2つも3つもある人の性格と適職

四柱推命における通変別の仕事運(天職・適職)を見ていきたいと思います。
今回は正官・偏官です。
正官・偏官が向いていること
官殺には、逃げ出したくなるような責任にも耐えて義務を果す、という作用があります。
このため四柱推命の正官・偏官が命式でうまく作用していると真面目な性格であり、
自衛隊や警視庁などのような幹部
一般企業における社長、役員
老舗旅館などのような跡取り
信頼がすべての、資産を管理する仕事
など、責任と義務が伴う仕事が向いています。
もちろんこれらだけではなく、重責に耐えて、義務を果し、ものごとを成し遂げていく仕事が天職・適職となります。
多ければ良いというものではない
正官・偏官が命式に2つも3つもあったり、多くなったりする年ほど、責任を果たせる性格となる訳です。
ですからコツコツと頑張るほど、上から認められて、官という文字の通り、大出世することになるのです…
と、言いたいところですが、残念ながらそれは違います。
具体的な例をあげてみましょう。
① 命式に正官・偏官が2つも3つもあったり、多くなったりする年
外部から意図しない重責に襲われ、耐えきれず精神的に疲れ切ってしまうことになります。
四柱推命の真実と共に具体的な例をあげてみましょう。
過度なノルマや、上司からのパワハラに潰されて、社会からドロップアウトしてしまうことになります。
結婚の視点
真面目な性格が災いして、家庭を守ろうと必要以上に自分を追い込みうつ病を発症する。
② 逆に命式に正官・偏官がなく、年回りや大運にも巡ってこない
官殺の本質は社会的義務をどこまで果たせるのか、ということになります。
ですが、これがないということはある意味でモラルを軽視する性格になります。
コンプライアンスを無視する性格となっていき、ルールを無視してまでも売り上げを伸ばそうとします。
その結果、会社や上司から一時的な賞賛を得られることになるのですが、ある種の一線を越えてしまうと窮地に立たされることになるのです。
恋愛や結婚の場合
自制のない異性交遊を繰り返してしまうため、一時的にモテても、相手から恨みを買って仇となることもあるのです。
つまり、四柱推命において命式にあれば良い、なければ悪いという訳ではなくすべては一長一短なのです。
正官と偏官の違い
一般的な四柱推命では正官が良く、偏官は悪いとされています。でも、それは違います。
陰陽の組み合わせで名前を変えているだけなので正官も偏官も意味は同じです。
単体では吉凶もありません。
紅葉の季節を、秋というのか、オータムというかの違いと同じで意味は同じです。
適切な数と、適切な配置であればどちらも吉だし、多すぎたり少なすぎたりするとどちらも凶となるのです。
なお、単純な視点ですが、陽干は陰干2つ分くらいのパワーがあるので…
日干 | 甲 | 事象 |
---|---|---|
甲(+)と庚(+) | 偏官 | 適度な責任感 |
乙(-)と辛(-) | 偏官 | 適度な責任感 |
乙(-)と庚(+) | 正官 | 耐えきれない重圧 |
甲(+)と辛(-) | 正官 | 軽度な責任でも不快 |
このような表となります。
真面目な性格の人にさらに正官が巡ると、重責に耐えきれず出世とはほど遠い人生となってしまいます。
逆に不真面目な人に偏官が巡ると、過去を反省しまっとうな人生を歩むので良い人生となります。
正官・偏官は義務の遂行が根幹であり、それが良いか悪いかは命式の数と配置に大きく左右されます。
耐えてこその出世
以上のように、義務と耐久力のセットが根幹となるため、
多くの部下を抱えても責任に耐えられるので、長期に渡って同じ会社に勤め続ければ出世する
② 多すぎる人
過度なノルマがない組織にいた方が、精神的にも金銭的にもうまくいく
ということになります。
結婚における俗説
正官がある男性と結婚した方がいいと一般的な四柱推命では言われていますが、これまでの説明通り数と配置に大きく左右されます。
偏官も同じように、お硬い組織には向かないと言われていますが、適度な数と配置であれば公務員の方が向いていることになります。
12運との組み合わせ
12運そのものに意味がないので、正官・偏官と、絶とか、養とか、冠帯などの組み合わせで一喜一憂しても意味はありません。
逃げるは恥だが役に立つ
これまでの説明通り、重責に耐えた見返りとして社会的地位を得られるのが官殺の作用です。
ですが、意味のある重責に耐えるのとは異なり、ただのパワハラに耐えても苦しいだけです。
特に2つも3つもあったり、巡ってきたりする場合、本人の精神力うんぬんではなく、常識を超えた不快感が襲ってきます。なんでもかんでも逃げるのは良くありませんが、度を超すような場合なら逃げるのも手です。
学生時代なら転校、部活なら退部、社会人なら転職です。
そして新たな場所に新しい活路が見いだせることもあるのです。
新たな人生
もちろん家族や仲間達から色々なことを言われるかも知れませんが、ストレスは想像している以上に身体に負担をかけます。
しかもタチが悪いのが、忘れた頃に病気という形で襲ってきます。
親御さんからはあとちょっと我慢すれば…などと言われることもあるでしょうが、我慢した年月の何倍もの年数を体調不良で苦しむことになります。
ですから、よく考えて、それでも続けるのか、別の新たな道に進むのかを検討して頂きたいと思います。
これが何年も四柱推命に携わってきたモノの答えです。
まとめ
以上より、ただ単純に命式に正官・偏官があるからいい、ないからダメという訳ではなく、
耐えられるプレッシャーなのか、常識を越える苦痛なのかで、進むべき道は大きく変わってきます。
逃げ出したくなるような状況であっても、我慢して義務を果していれば人もうらやむレベルの地位を得られるようになります。つまり社長や会長、大臣や事務次官です。
② 多すぎる場合
出世しなくても過度なノルマや、パワハラのない組織に居続けた方が結局は多くの収入を得られる。大運が味方し、人脈やノウハウがあれば起業するのも手。
ということになります。
もし、あなたの正官・偏官が適切なのか、適切でないかが不安な方は、
信頼できる四柱推命のプロに相談されると良いでしょう。
以上、恋愛も仕事もすべてうまくいく、四柱推命協会がお送りしました。